お客様に教えていただきました。
「私は中、高とクリスチャンスクール 桜美林学園に学んだものですが、 作家、故山崎朋子氏による桜美林学園の創設者、故清水安三氏を題材にした 朝陽門外の虹という表題のルポルタージュがあります。
故清水安三氏は戦前、中国にて児童収容施設から学園を創設し、敗戦によりその学園が接収され、帰国後、さらに桜美林学園を設立しました。
故清水安三は、中国では初期、貧民街に暮らし、その時、六神丸が中国の子供の一命をとりとめたエピソードが朝陽門外の虹に記載されてありました。 張楊門外の虹は故清水安三の著書を資料に上梓されました。
何らかのお役にたてばと僭越ですがお知らせします。」
朝楊門外の虹 P43
「しかし、現実には予想を越えてきびしい中国の子どもの生活実態が、彼に日曜学校を開設させたと言わなくてはならぬのである。
というのは、小西辺門外の家に住んでより数個月の暑い夏の夜、 隣の民家から悲しみの鋭い声が挙がり、つづいて女たちの泣きむせぶ声が聞こえた。 唯事ではないように感じられたので安三が訪ねてみると、七、八歳の男の子が息を引き取った、というところである。
しかし、安三が見てみると、反応はないが未だ絶命してしまったのではない。 おぼつかぬ中国語で 医者は? と訊くと、 お金が無いから、呼べないのです、との答え。
そこで安三は家に取って返し、当時の日本での常備薬 六神丸 を持ってきて、 子供の口を割り、その粒をどうにか飲ませた。 すると、三十分くらいして強ばっていた顔がゆるみ、息の通いが見て取られ、 一時間もすると完全に蘇生したのだった.」
コロナで暗い世の中、こんな薬もあるということで安心していただけたらと。
松岡様、ありがとうございました。